更年期を快適に過ごすには? - 女性に優しい布ナプキンとアロマテラピー編

更年期には、いろいろな症状が現れます。激しい発汗を伴うホットフラッシュや、頭痛や憂鬱、めまいなどが知られていますが、ほとんど症状がないまま、更年期を過ごしていく人もいます。更年期にどのような症状が出るか、その症状が比較的軽いか、重いかについては個人差が大きく、実際に更年期を迎えてみるまで、どうなるか予測しきれない面があります。

布ナプキンとアロマテラピーを活用する

女性ホルモンのバランスが揺らぐことで起きる不調には様々ありますが、ふいの出血や、微量の出血(医学的には問題ないとされる不正出血)が長引いてしまうことに悩まされた時は、布ナプキンや布ライナーの使用がおすすめです。コットンなどでできている布ナプキンを使えば、デリケートゾーンを優しく、清潔に保つことができます。布ナプキンの、肌に触れる面と反対側(ショーツ側)にエッセンシャルオイルを1滴垂らせば、におい対策をかねて、アロマテラピーを楽しむことができます。 

アロマテラピーによって、更年期の症状や気持ちは軽くできる可能性があります。更年期の他、生理不順や月経過多、月経前症候群(PMS)の原因となるホルモンの減少やバランスの乱れは、女性ホルモンと似た働き(女性ホルモン様作用)をするエッセンシャルオイルを使うことで、調整を促すことができます。また、イライラを鎮める香りを嗅ぐことで、穏やかな心持ちになりやすくなります。

 

更年期の女性におすすめのエッセンシャルオイル

すべての女性が通る更年期を、より良く快適に過ごすために役立つエッセンシャルオイルを紹介します。エッセンシャルオイルの中でも、女性ホルモンのバランスを整えるものや、女性ホルモンと似た働き(女性ホルモン様作用)がある精油を利用することで、更年期のさまざまな症状にアプローチすることや、リラックス効果が期待できます。

ゼラニウム(学名:Pelargonium graveolens

ゼラニウム

ゼラニウムのエッセンシャルオイルは、花束をイメージさせるような明るい花の香りがします。女性ホルモンのバランスを調整してくれるオイルとして有名で、香りを嗅いだ女性のエストロゲンが増えたという実験データもあります。

女性らしい可愛らしさを持つ香りで、含まれている芳香成分(ゲラニオール、シトロネロール、ローズオキサイドなど)の種類がローズと似ているため、高価なローズのエッセンシャルオイルの代わりに使われることもあります。

柑橘系のエッセンシャルオイルと合わせると可愛いらしく、ラベンダーなど花の香りと合わせると、女性的な雰囲気の香りになります。暑い季節には、ペパーミントと合わせて、爽やかさを出すのも素敵です。

クラリセージ(学名:Salvia sclarea

クラリセージ

クラリセージは、「シソ科のハーブです」と紹介すると、「確かにこれはシソの香りだ」というリアクションをされる方が多いエッセンシャルオイルです。和の雰囲気がありつつ、洋のニュアンスもある、健やかさや力強さを感じる香りです。

スクラレオールという成分が、女性ホルモンに似た働き(女性ホルモン様作用)をすることが知られており、月経前症候群(PMS)や月経不順、更年期障害を緩和するエッセンシャルオイルとして活用されています。

女性ホルモン様作用を持つエッセンシャルオイルには、花の香りのオイルが多いのですが、クラリセージは、ハーブ調の香り(シソ調の香り)で他のオイルとは違う雰囲気を持っているので、今までアロマテラピーを試してみたけど、好きな香りが見つからなかったという方にも、一度試していただきたいオイルです。

ローズ(学名:Rosa damascena

ローズ

アロマテラピーで、女性の不調を改善するエッセンシャルオイルといえばローズは欠かせません。華やかなバラの香りは、女性ホルモンにまつわるあらゆる不快な症状、精神的なゆらぎに効果があるとされています。

ローズの芳香成分は多岐にわたり、すべてが科学的に明らかになっていないため、どの成分が効果を発揮しているか、未解明の部分が残されています。成分全体が絶妙なバランスで効果を生んでいるのかもしれません。現実として、ローズのエッセンシャルオイルを使うことで、不調から解放され「効果を感じる」女性が多く存在するため、研究が盛んに続けられています。

ローズのエッセンシャルオイルは高価ですが、1滴の香りが強いので、少量でも十分な満足感が得られます。水蒸気蒸留で採れるローズ・オットーと、有機溶剤を使ったローズ・アブソリュートがあり、アブソリュートの方がやや安価で手に入ります。スキンケアにはオットーが向いていますが、芳香浴のみの場合はアブソリュートの方が香りの豊潤さがあっておすすめです。

イランイラン(学名:Cananga odorata

イランイラン

イランイランは「花の中の花」という意味の南国の花で、香りも濃厚で華やかです。しっかりと強く香るので、少量を使うようにし、淡く香らせると好印象を持たれやすいです。イランイランには、奥深さとパワーがあるので、エッセンシャルオイルをブレンドする時に、ほんの少し加えると、香りに深みが生まれます。

β-カリオフィレンという成分が含まれており、女性ホルモンの分泌を促すと言われています。酢酸ベンジルという、甘いジャスミンのような香りがする成分は、催淫効果や憂鬱から解放する効果が期待できます。

イランイランのエッセンシャルオイルにはグレードがあり、最初に蒸留されたものがエキストラ、次にファースト、セカンドと続きます。イランイラン・エキストラが最も香りが濃厚で、リラクゼーション効果の高いエステル類を多く含みます。また、すべての蒸留段階のエッセンシャルオイルを合わせた、イランイラン・コンプリートがあります。エキストラより香りがマイルドになるため、コンプリートの方が使いやすいと感じる人もいるようです。

エッセンシャルオイルの選び方

女性ホルモンに働きかけるエッセンシャルオイルは、比較的、香りが強めのものが多いため、嗅いだ時に「濃い」と感じるかもしれません。しかし、不思議なことに、何週間か経って嗅ぐと、素晴らしく心地よい香りに感じるということがあります。嗅覚は本能と結びついているため、ホルモン周期に合わせ、その時に体が欲する芳香成分が含まれている香りを「良い香り」と感じるからのようです。

あまり得意ではない香りを無理に使う必要はありませんが、好きではないと思っていた香りを好きになることもありますし、その逆もありえます。その時その時の、素直な感覚を大切にして、「いいな」と感じるエッセンシャルオイルを使うようにしましょう。

エッセンシャルオイルの基本的な使い方

アロマディフューザー

エッセンシャルオイルで芳香浴を楽しみたい(お部屋でアロマを香らせたい)時は、アロマディフューザーを使うと便利です。少ないエッセンシャルオイルの量で、広い空間に長時間、効率よく香らせることができます。

初めて買ったエッセンシャルオイルは、ディフューザーに2滴ほど入れて試してみると良いです。3分程度、ディフューズして(香らせて)みて、物足りないと感じた場合は、ディフューザーの電源を切って、動作をとめてから、1滴加えてみてください。部屋の大きさにもよりますが、ディフューザーに入れるエッセンシャルオイルは、2~4滴くらいが推奨で、最大で5滴以内をおすすめします。

エッセンシャルオイルは、植物の力がぎゅっと詰まっているため、とても濃度が高いものです。小さな小瓶から出てくるエッセンシャルオイルを見ていると、「もっとたくさん使った方が効果があるのでは……」と思ってしまうのですが、心身に働きかける力があるからこそ、濃度が高くなりすぎるのは、体によくありません。心地よく感じる濃さの方が、アロマテラピーの効果は高いので、エッセンシャルオイルを入れすぎないように注意しましょう。(多量の場合、息苦しさや頭痛の原因になります。)

エッセンシャルオイルは、同じ1滴でも、オイルの種類によって香りの強さが違います。ラベンダーなら1滴で十分に香ると感じる人でも、柑橘系(オレンジ、グレープフルーツなど)は、3~4滴入れないと物足りないといったこともあります。また、体調によって、香りを敏感に感じる時と、感じにくい時があるので、「いつも〇滴入れてる」ということにとらわれず、「香りが強い」と感じた場合は、ディフューザーをとめて、中の水を入れ替えるようにしてください。

【重要】肌に使う場合は、必ず希釈する(植物油などで薄める)必要があります。

伝統的に、原液で肌につけて大丈夫と言われるエッセンシャルオイルもありますが、肌に使う場合は、すべてのエッセンシャルオイルは1%濃度以下、顔に使う場合は0.5%以下に希釈して使う方が安全です。

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