生理中の貧血が辛い女性へ!効果的なセルフケアで予防を始めよう!
何かと不調の多い生理前や生理中の女性の身体。中でも、辛い貧血に悩まされているという女性はたくさんいると思います。
女性は男性よりも貧血になりやすいとされており、生理中は特にそのリスクも高まります。症状をはっきりと自覚するまでにはいたっていない、貧血予備軍の女性も多いです。
「少しでも貧血を改善したいけど、セルフケアでも効果はあるのかな?」
「生理中は何となくだるいと思っていたけど、これってもしかして貧血なのかな?」
今回はそんなお悩みを持つ女性のために、生理時の貧血についてお話をさせていただきます。貧血を自覚している女性も疑っている段階の女性も是非記事を読んで、貧血の改善・予防を始めましょう!
生理中に貧血が起こる原因は?
生理中に起こる貧血はそのほとんどが「鉄欠乏性貧血」です。成人女性の4分の1が経験しているという貧血で、大変頻度の高いものになります。
鉄欠乏性貧血は、まず鉄が不足するところから始まります。身体の中の鉄が少なくなると、酸素を巡らせる役割を担う赤血球中のヘモグロビンの生成量が減少します。その結果、身体に酸素が十分に行きわたらなくなり、貧血が起こるというメカニズムです。
生理中は経血とともに鉄が失われていきますので、他の時期よりも貧血が起こりやすくなります。特に毎月の経血量が多くて困っているという女性や、そうでなくても経血量の多い日には注意が必要です。
鉄欠乏性貧血は勿論、生理中にだけ起こるものではありません。偏った食生活や過度なダイエットなどによってそもそもの鉄の摂取量が少ない場合にも症状が出ますし、生理と同じく激しいスポーツなどで鉄の排出量が多い場合にも発症します。その他、思春期や妊娠時など、鉄の必要量が増えるシーンでも貧血が起こりやすくなりますので、女性の人生についてまわる身近なものであるということが出来るでしょう。
ただし、身近であるがゆえに油断は禁物です。子宮筋腫など婦人科系の病気の中には貧血を引き起こすものも多く、慢性的な貧血に慣れてしまうと病気のサインを見逃すことにも繋がってしまいます。日常生活を送る上でも厄介な症状を引き起こしますので、既に貧血気味という方は改善を、貧血予備軍の方は予防を心掛けることが大切です。
生理中に起こりやすい貧血の症状とは?
原因がわかったところで、次に貧血によって起こる症状について確認しておきましょう。中には、
「え!これって貧血のせいだったの!?」
と思うようなものもあるかもしれません。不調の原因を知るためにも、自分の生理時に当てはまるかどうか1つ1つチェックしながらみていきましょうね!
めまいやたちくらみが起こる
一般的に貧血の症状として1番想像されやすいのが「めまい」や「たちくらみ」ではないかと思います。これは、貧血で脳が酸素不足になることによって起こります。
めまいと聞いてすぐにイメージするような周囲がぐるぐると回転するようなものではなく、身体が真っすぐに安定せず、足元がふわふわするような感覚になるのが特徴です。身体や頭を動かすと症状が強くなることが多いので、めまいを感じたら楽な姿勢でしばらく安静にしましょう。
動悸や息切れが起こる
身体が貧血の状態にあるときは、血液中の酸素の量も減っている状態です。それでも身体は、出来るだけ多くの酸素を全身に行き渡らせようと頑張ってくれてしまいます。その結果としてたくさんのエネルギーを消費するため、呼吸が速くなって動悸や息切れに繋がるのです。
行動につきすぐに息が切れるようになると年齢のせいかと疑ってしまいがちですが、もしかしたら貧血が隠れているかもしれません。息切れしやすい時期があるなら、生理周期と連動していないか確認してみるといいでしょう。貧血が酷くなると、ただ歩いているだけで動悸を感じることもあるそうです。そんなときは一旦落ち着いて深呼吸をし、身体に酸素を取り込むようにしましょう。
疲れやすくなる
疲れも貧血の代表的な症状です。こちらも身体に酸素が不足することによって起こりやすくなります。さらに、筋肉が酸素不足になると代謝に悪影響を及ぼし、倦怠感や肩こりにも繋がります。
生理中は何かとストレスを感じやすいので、疲れやすくなるものです。これだけで貧血と判断をつけるのは難しいですが、最近疲れやすいなと感じたら他の症状にも思い当たる点がないか確認してみるようにしましょう。
強い眠気を感じる
貧血によって脳に渡る酸素が少なくなったり代謝が悪くなったりするのは、睡眠障害の引き金となります。思うように睡眠がとれていないと、その分日中に強い眠気を感じることが多くなります。
また、鉄は睡眠中に体内に取り込まれるため、睡眠が不足すると自動的に貧血が起こりやすくなります。夜に眠れず日中眠いという状態が続いているなら、その原因は貧血かもしれません。因みに、足に虫が這うような感覚がして寝つけなくなるというむずむず脚症候群も、鉄欠乏性貧血の人に多い症状とされています。
爪や髪に変化が生じる
貧血が進むと身体中の各組織にあるはずの鉄が不足するため、爪や髪などにも変化が生じます。
爪は本来ピンク色の部分が白っぽくなったり、爪の先が反り返るように変形するスプーンネイル(スプーン爪)になったりすることがあります。そこまでいかなくても薄い、割れやすいなど、全体的にもろさを感じる状態になることは多いです。髪は潤いを失い、乾燥しやすくなります。これは皮膚にも同じことが当てはまり、ツヤを感じられない日が増えます。
これらの変化は、なかなか貧血のせいだという発想にいたりにくいかもしれません。外側からケアをしていても効果が得られないときは、身体の内側を疑ってみましょう。
無性に氷が食べたくなる
みなさんは氷食症という病気をご存じでしょうか?無性に氷が食べたくなり、身体が冷えても食べ続けてしまうという異食症の一種です。原因ははっきりと解明されていないのですが、鉄欠乏性貧血になると発症することが多いとされています。
そういえば私の姉は子宮筋腫に気づく前、やたらと氷系のアイスを食べていました。特に暑くもないのに、そればかりです。姉はあまり貧血気味な人ではなかったので、今思えばあれは子宮筋腫による貧血が原因だったのではないかと思います。
そのときは、
「何だかいつもと違うことしているな…」
くらいにしか思いませんでしたが、これを知っていれば、
「貧血じゃない?そんなに急になるってことは何か病気かもしれないよ」
くらいのことは言ってあげられたかもしれません。
因みにこれは、特に若い女性に多い症状のようです。氷を食べ過ぎることで身体が冷え、代謝が悪くなり太りやすくなる女性も多いようですので、美容のためにも気をつけたいですね!
生理中の貧血に効果的なセルフケアは?
貧血は女性の日常に様々な支障をきたすことがわかりましたね。
貧血の症状に思い当たる点があった女性は、是非改善や予防に努めましょう!といっても、いきなり病院に行くのはハードルが高いですよね。軽い貧血で済んでいる女性もたくさんいるでしょうし、貧血を自覚していたとしても病院の数値では正常と判断されてしまうこともあります。
そのため、ここでは効果的なセルフケアをご紹介させていただきます。少しずつでも出来るところからライフスタイルに取り入れて、より快適な日常を目指しましょう!
食べるもので貧血を改善!
貧血の改善や予防にはバランスのいい食事が大切です。まずは食べるものを見直してみましょう。鉄分は食事で取り入れることが出来るので、毎日少し意識を変えるだけでも効果があります。
鉄分を多く含む食べもの
まずは基本の、鉄分を多く含む食べものを知っておきましょう。
- レバー、牛などの赤身肉
- マグロ、カツオ、ブリ、イワシ、サンマ、サバなどの魚類
- ほうれん草、小松菜などの野菜
- アサリ、しじみ、牡蠣などの貝類
1番に思いつくレバーは苦手な人も多いかもしれませんが、鉄分が豊富なものは何もそれだけに留まりません。特に魚類には種類もたくさんあるので、旬に合わせて楽しむように意識してみるのがおすすめです!
鉄分の吸収を助けてくれる食べもの
鉄は吸収率があまり高くない栄養素です。そのため、吸収率を上げてくれる食材と一緒に摂取するとより効果が期待出来ます。ビタミンCを多く含む食べものが鉄の吸収の補助として優秀です。
- ブロッコリー、パセリ、セロリなどの野菜
- いちご、オレンジ、アセロラ、キウイなどの果物
大変個人的な感想になりますが、苦手な野菜ばかりです…。私と同じ感想を抱いた女性は、積極的にデザートで補っていきましょう!
胃酸の分泌を高めてくれる食べもの
また、胃酸の分泌が高まることでも鉄の吸収率は上がります。以下に挙げる酸っぱい食べものが対象になります。
- 梅干し
- お酢
- 柑橘類
お酢などは積極的に摂りにくいという方も多いと思いますので、料理の中に取り入れたりして工夫してみるのがいいかもしれませんね。
血液を作ってくれる食べもの
赤血球を作るために必要な栄養素も勿論存在します。ビタミンB12や葉酸などがそれにあたります。
- チーズ、卵などビタミンB12が豊富な食べもの
- 緑黄色野菜、さつまいも、ドライフルーツなど葉酸が豊富な食べもの
こちらもバランスよく摂取することが望ましいです。
いずれも偏ることなく、しっかりとよく噛んで食べることが大切です。忙しくても食欲がなかったとしても、必ず3食欠かさずに食べるようリズムを整えましょう。
食べないもので貧血を改善!
貧血を食の観点から改善・予防するには、何も食べるものだけが重要なわけではありません。貧血が起きているときには避けた方がいいものや、摂り方に注意が必要なものも存在します。次に、それら控えるべき食べものについて確認しておきましょう。
貧血時に避けたい食べもの
貧血の症状を自覚しているときは、出来るだけ以下のような食品を摂取することは控えましょう。
- インスタント食品
- ハム、ベーコン
- 練り物
これらはリン酸を含んでいるため、鉄分の吸収を妨げてしまう可能性があります。
貧血時に避けたい飲みもの
また、飲みものにも注意が必要です。貧血を自覚していなかったとしても、生理中は出来るだけ控えることで予防に繋がります。
- コーヒー
- 紅茶
- ウーロン茶
- 緑茶
これらは鉄の吸収を妨げるタンニンを含んでいます。特にコーヒーやウーロン茶は日常的に飲んでいるという女性も多いと思いますので気をつけましょう。コーヒーは食後少し時間を空けてから飲むようにした方がいいそうです。生理中だけはそのような摂り方をしたり、ウーロン茶を麦茶に変えてみたりなどの工夫をすると、より貧血の心配が減らせそうですよ。
睡眠環境で貧血を改善!
眠りが浅いと感じている人は、睡眠環境を見直してみることも有効です。先ほど解説したように、睡眠不足は貧血を引き起こします。眠っているときの室温は適切か、寝具は自分に合っているかなどを1度考えてみましょう。
適切な環境が整ったら、眠る前のルーティーンについても見直してみます。ベッドの中でついついスマホを見てしまうという女性は、今日から辞めましょう!寝る前にブルーライトを浴びると快眠の妨げになることはよく知られていますし、何より無駄な夜更かしをしてしまうことに繋がります。
たっぷり眠って目覚めたら、日光を浴びることも有効です。朝起きて陽にあたると体内環境がリセットされますし、睡眠を深くするメラトニンというホルモンが分泌されます。さらに脳内の幸せホルモンと呼ばれているセロトニンの分泌も促されますので、特に生理中は心の安定にも繋がり一石二鳥以上の効果が得られますよ!
ツボ押しで貧血を改善!
東洋医学の世界では、貧血の症状に効くといわれているツボも存在します。食事や睡眠では出来る範囲にも限りがありますので、どうにも辛い症状に悩まされているならツボ押しも試してみましょう。
対象になるのは「足三里」というツボです。脚の外側、膝の下にあるくぼみから指四本分下がったところにあります。指が食い込むくらいの力で6秒ほど押すのを、10回繰り返すといいそうです。
このツボは疲れ、めまい、動悸などに効果があるとされています。貧血によるこれらの症状に覚えがある女性は是非実践してみてくださいね。
生理中の貧血は自覚して予防を行うことが大事!
記事を読んで、
「生理中の不調は貧血からきていた!」
「自分は貧血予備軍だった!」
と気がついた女性も多いのではないでしょうか?
貧血は生理との結びつきも深いため、すぐに改善出来るものではありません。だからこそライフスタイルを見直し、日常的に意識をすることで予防していきましょう。貧血と無縁の身体になれば生理中の不快を取り除くだけでなく、女性としての美しさにも自信が持てるようになるはずですよ!